おなじみの大衆居酒屋は和風の造りの店が多い
一般的に居酒屋として広まった、リーズナブルな料金でお酒と簡単な料理が楽しめる店は、店内の造りや外観は和風になっていることがほとんどです。
これは、提供しているお酒がビールの他は日本酒や焼酎が主だったことや、提供する料理も枝豆や豆腐、おでんに肉じゃがなどの作って置いておくことができ、すぐにお客さんに提供できる、和風のおつまみや料理が多かったからでしょう。
こうした気楽に飲める店として居酒屋は爆発的に広まり、だんだんと食事メニューも増えていきます。
みんな大好き唐揚げや、だし巻き卵、さらにはイタリアンのカルパッチョから、韓流ブームによって人気が出た韓国料理など、時代の変化を反映しつつメニューを増やしてきました。
とはいえ、どこもみんな同じように変化してきたことから、だんだんとマンネリ化してきたのも否めません。
和風の造りの店といってもどこも似たような感じで、新鮮味がないという声も聞かれ始めたのです。
そこで登場したのがコンセプト
コンセプトとは何らかの企画を立てるにあたって、全体を貫く中心となる観点や考え方のことを言います。
よく間違われるのがテーマで、テーマはその都度変えることが出来ますが、コンセプトはそう簡単には変えられないものです。
これを居酒屋に当てはめて考えると、店そのものが揺らぐことのない一つの考え方によって作られます。
こうした居酒屋のことを、大衆居酒屋とは違うコンセプト居酒屋と呼ぶようになりました。
このコンセプトが珍しかったり、面白かったりすることによって、仮に駅前の便利なところに大衆居酒屋があったとしても、それよりも不便な場所に足を運ぶ人が現れるという新しい動きが出て来たのはまだ最近のことです。
けれど、今やコンセプト居酒屋でなければ、しかも誰もまだ実施していないコンセプトを盛り込んでいなければ集客が難しいとまで言われるほどコンセプト居酒屋は人気を集めています。
宮崎の地鶏やお魚が楽しめる「株式会社コンフォートダイナー」の居酒屋
いろいろな店が楽しめるというメリット
コンセプト居酒屋が出来たことによって、行ったことのない店に行こうという動機が生まれたのは、利用者にとっても大きなメリットです。
一緒に行く人が違えば、いつもの居酒屋でもそれなりに楽しめますが、サークル仲間や女子会など、集う面々がいつも同じだと、店まで同じでは盛り上がりに欠けます。
今日はどんなコンセプトの居酒屋だろうと楽しみにできる要素を、現代の居酒屋利用者は一番に求めているといってもいいかもしれません。